今回は、41歳の男性・久保龍之介さん(仮名)が、家族に内緒でFXを始めたことで家庭を崩壊させてしまった体験をお届けします💬
共働きで育児にも協力していた“普通の家庭の父親”が、「ちょっと増やして戻せば問題ない」という軽い気持ちで、
家計の貯金に手をつけたのが全ての始まりだったと語って下さいました
“生活を少しでも楽にしたい”“勝てそうな気がした”──そんな感覚がどこかにある方に、届いてほしいお話です📘
生活がカツカツで「少し稼げたら助かる」と思ったんです
──最初にFXに興味を持ったきっかけは何でしたか?
久保さん:「うちは共働きなんですけど、子どもが3人いるんで毎月の出費が多くて…
住宅ローンもまだ残ってて、正直生活がギリギリで。“副業でもやってみようかな”って考え始めたのがきっかけですね。
で、通勤中にYouTube見てたら、FXの広告が出てきて“スマホだけで月10万”って書いてあって、つい見ちゃったんですよ📱」
──いきなりFXだったのはなぜですか?
久保さん:「在宅ワークとかせどりとかも調べましたけど、時間が取れないんですよね。
FXなら朝と夜にスマホでチャート見るだけって書いてあって、“これならいけるかも”って思ってしまいました
しかも、SNSでは“30万円が2ヶ月で90万になりました”みたいな投稿がゴロゴロあって、完全にのまれた感じです」
最初の数万円は“勝てた”んですよ。そこから判断がおかしくなったんだと思います
──最初はどうだったんでしょう?
久保さん:「最初はね、5万円を口座に入れて、1回目のトレードで4,200円プラスだったんです。
“うわ、簡単やん”って思って、その日の夜はテンション上がって眠れなかったです😅
そのあとも少しずつ勝って、トータルで1万円くらい増えたんですよ。“これは副収入になるかも”って思ってました」
──その時点で家族には話していたんですか?
久保さん:「いや、まったく言ってませんでした。“勝ってから報告しよう”って決めてたんで。
本当は“貯金から少し拝借しただけ”って気持ちだったんです。“返せばバレない”って思ってたんですよね」
急な下落で30万円が吹き飛んだ日、現実感がなかったです
──転機になった出来事はありましたか?
久保さん:「ある朝、雇用統計の発表があるって知らずにポジションを持ったまま寝てたんですよ。
朝起きたらチャートが大暴落してて、証券口座にログインしたら“ロスカットされました”の文字が出てました。
30万円が一晩で消えてました。“え、え?マジで?”って感じで、10分くらい動けませんでした😨」
──その後どうされましたか?
久保さん:「取り返さなきゃって思って、カードのキャッシング枠で20万円借りてまた入金しました。
でも、焦ってると冷静な判断できないんですよね。連敗して、最後には残高が6円になってました。
スマホ見ながら“これどうやって家族に言おう…”って、頭真っ白でした」
妻にバレたのは、確定申告用の資料を見られたときでした
──奥様にバレた経緯を教えて下さい
久保さん:「3月に確定申告の書類を整理してたとき、FXの取引明細をプリントしたのを机に置きっぱなしにしてたんですよ
それを妻が見て“え?これ何?”って言われて、心臓が止まるかと思いました。
ごまかそうと思っても無理でした。“家計のお金使ったの?”って泣きながら聞かれて、何も言えませんでした」
──その場で離婚の話になったんですか?
久保さん:「その日は泣かれて終わったんですが、翌週、弁護士事務所から封筒が届いて。
“話し合いたい”って書いてあって、もうダメだなって思いました。
家庭内の信頼って、あっけないほど簡単に壊れるんだなって痛感しましたね💔」
子どもの「パパ帰ってくる?」の声が刺さりました
──離婚が決まったあとの生活はどう変わりましたか?
久保さん:「すぐにアパートを借りて、家を出ました。
週末だけ子どもに会うって形になったんですけど、5歳の娘に“なんで一緒に寝れないの?”って聞かれて、
“パパ、ちょっと遠くに住むんだ”って言いながら涙こらえるのが辛すぎました。
自分がやったことなのに、子どもにまで寂しい思いさせて、情けない気持ちしかなかったです」
今、振り返って思うのは「勝ちたい」じゃなくて「逃げたかった」だけだった
──今思えば、FXに手を出した理由は何だったと感じますか?
久保さん:「本音を言えば、“勝ちたい”じゃなかったんですよ。“逃げたい”だったんです。
現実がしんどくて、お金に追われて、生活に圧迫感があって。そこから一発で抜け出したいだけだった。
FXは“ラクして抜け出せる魔法”に見えてたんです。でも結局、現実から逃げた人間が手を出しても、飲み込まれるだけでした」
まとめ|家族に言えないことを始めた時点で、もう負けてたんだと思います
久保さんの体験を聞いていると、“増やすために始めたはずなのに、大事なものを減らしてしまう怖さ”が伝わってきます。
お金の損失よりも、信頼や家庭の空気が壊れてしまったダメージは何倍も大きいと語る姿が印象的でした。
「ちょっと増やして返せばいい」その考えが家庭を壊すほどの火種になると、自分が証明してしまいました
もし今、「家族に黙って投資しよう」と思っているなら、それが本当に“守りたい相手”のためになるか、一度立ち止まって考えてみて下さい。
守るはずだったものを、自分の手で失わないために──📘